香月 夕花

小説家。書籍の刊行情報など

単行本「永遠の詩」全国書店にて発売中です

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愛を得られないまま成長した少年、彼を魅了する悪魔のような継母。運命のくびきから逃れるために必要なものは何なのか。青年は硝子工房に飛び込み、生きる道を切り開こうとしますが、そこにもまた、罠に似た運命が……。

工芸用ガラスを溶かして加工するために使われる【熔解炉】。そこでは千四百度の炎が絶え間なく燃え続けています。主人公・元基もまた、自身の心の中に、消えることのない永遠の炎を見つけることが出来るでしょうか。外側にある幸福を全て失った時、自分の内側に何を握っていれば、生き延びることが出来るだろうか。そんな問いと向き合いながら書き上げた作品です。

「オール讀物」2017年6月〜12月号に連載された作品が、大幅に改稿されて一冊の本となりました。連載時にお読み下さった皆様も、また違った印象を持ってお楽しみ頂けると思います。

表紙には画家の塩月悠さんが、大変魅力的なファム・ファタルを描いて下さいました。全国の書店にて発売中です。是非、お手元においてお楽しみ下さい。

刊行記念のインタビューは↓こちら↓です。

books.bunshun.jp

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加えて、本日発売の「オール讀物」11月号に、短編「硝子越しの要求」が掲載されます。振込め詐欺の電話を掛け続ける少年。ある日、応答したお年寄りが規格外のリアクションを見せて……。彼女の反応に振り回されながら、お互いの過去が思いもかけない形でリンクしていきます。こちらも是非、お楽しみ下さい。

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おまけ。

タイトルの「永遠の詩」は、レッド・ツェッペリンの名曲のタイトルより拝借。ツェッペリンに限らず、この作品の執筆中には、10代の頃に聞いたロックの名曲を随分と聞き直しました。いつも音楽に助けられながら創作しています。彼らの持つ力は本当に偉大だなあと痛感。